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「夫が認知症になりました。夫名義の家を売りたいです、、、」


「夫が認知症になりました。  夫名義の家を売りたいです、、、」「夫が亡くなるまで売ることができなくて、今後、施設や病院のお金もかかるのに、空家の管理だけ続くのはきついです、、、」


所沢で不動産をご所有の皆様へ

 

 以前、ご主人さんが認知症になってしまった新井さん(仮名、80代、女性)からこんな相談がありました。「夫が認知症になりました。夫名義の家を売りたいです。売れますか?」

 

 新井さんはご主人さん(80代)と2人暮らしです。奥さんが売りたいと言っているこの家に40年以上、一緒に住んでいます。

 

 ご主人さんが認知症と診断される前(3年前)にも売ろうとしたことがあったそうです。しかし、ご主人さんが建物に強い思い入れがあり、売った後に家(築40年以上)を壊されるのがいやだ、という理由で売るのをやめたそうです。

 

 ご主人さんは奥さんと一日中いっしょにいますが、奥さんは少しずつ体力的にもきつくなってきています。だから、売れるときに売ってほしいとずっと考えていました。しかし、ご主人さんは売ろうとはしませんでした。所有者であるご主人さんが売りたくないのであれば、認知症とは関係なく、当然、売れません。ご主人さんが1人で土地も建物も所有しています。

 

さらに認知症に

 

 そのまま時間だけが経ってしまい、最近ご主人さんが軽い認知症になってしまいました。奥さんは私の文字ばかりのチラシをいつも読んでくれていて、私に相談してくれました。私は解決できるのでしょうか?家族みんなにとっていい解決方法はあるのでしょうか?

 

 私は「もし、売ったら住むところが必要ですが、住むところはどうするんですか?」と聞きました。

 

 奥さんが言うには、車で1時間くらいの場所に息子さんが住んでいて、奥さんは息子さんと一緒に生活して、ご主人さんは息子さんの家の近くの施設に入ってもらうっていうんです。将来的にはそうなるのかもしれませんが、ご主人さんはもう少し今の家に住んでいたいようです。

 

 今の家は大きくて、庭も含め家全体が自分の場所。そこから小さな個室に行くのは、実際に施設を見てきたご主人さんには、まだ受け入れられないようです。

 

認知症になったら家は売れない?

 

 家を壊されるのがいやで売らなかったのですが、売りたくなっても認知症で売れなくなってしまった?

 

 「認知症になると不動産を売れない」これは正しいのでしょうか?ざっくり言えば正しいです。ただし、厳密には違います。実際、認知症の方が不動産を売るケースはあります。もちろん、合法的にです。「バレないようにやる」ではなく、「きちんと法律にのっとって」売却するんです。

 

 「認知症=不動産を売る判断能力がない=売れない」とよく思われています。ただ、厳密には「認知症=売れない」ではありません。

 

 ご主人さんは若いころからスポーツなど体を動かすのが好きで、80代とは思えない筋肉で肉体的には元気です。今は、あまり体を動かしてはいませんが、普通に歩けます。口数が多い方ではないかもしれませんが、私は普通に近い感じで会話ができました。ただ、忘れっぽい傾向にあるのも事実です。

 

 家族が一番心配していることは、今売らないと施設や病院に入るお金も、ご主人さん自身にはないし、もし、施設に入れても空家の管理をずっと家族がやらなければならないことでした。

 

 奥さんは家を売ってほしい、ご主人さんはまだ住みたい。どうすればいいでしょうか?

 

 ちょうど、息子さんは退職したばかりで数千万円の現金を持っていました。そこで、、、

 

ご主人さんから息子さんへ家を売る提案

 

 そこで私は、ご主人さんから息子さんに家(土地と建物)を売ることを提案しました(親族間売買)。

 

 そうすれば、息子さんの家になるとはいえ、夫婦で今まで通り住み続けることができます。しかも、数年後に施設や病院にご主人さんが入るお金も、ご主人さんのお金で作れます。

 

 さらに、いざとなったら息子さんが第三者に売ることも、ご主人さんが亡くなる前でもできます。

 

 家族にとっては、ご主人さんが亡くなるまで空家の管理が続いて、精神的にも肉体的にも疲れてしまうこともなく、気持ち的にも安心です。ご主人さんがたくさん家に持っている趣味の物も今すぐ自分で処分する必要もありません。

 

 新井さん(奥さん)は、「他の不動産屋さんは言ってくれなかった」って言っていました。家を所有しているご主人さんも笑顔で「いいんじゃないですか」と言っていました。

 

 息子さんに売る以外にも選択肢はありますが、ご家族で話し合った結果、もし、息子さんに売れるなら売りたいとなりました。

 

 ただし、認知症のご主人さんの「判断能力がある」と司法書士の先生が判断してくれるかはわかりません。

 

司法書士の面談

 

 後日、私は司法書士の先生と一緒に新井さんの家に行きました。判断能力があるかの確認です。私(不動産会社の人)やご家族がどう思うかは関係ありません。認知症であるご主人さんが判断能力があるかどうか、それを判断するのは司法書士の先生です。

 

 新井さんの家に行くと、ご主人さま、奥様、息子さん(1人)が待っていてくれました。この面談をクリアすれば、ご主人さんから息子さんに所有権移転(名義変更)できる条件が整います。しかし、、、

 

 うまくいきませんでした。

 

 司法書士の先生との面談が始まり、質問をご主人さんにするのですが、かみ合わず、1時間くらい家族も交えて話をしたんですがダメでした。具体的な質問や会話内容はここでは控えますが、「判断能力がある」と判断するのが難しい会話になってしまいました。

 

 ご家族も私も覚悟はしていましたが、感触的にはいけると希望を持っていたので、何とも言えない残念な結果になってしまいました。時間が経てば経つほど認知症が進むとご家族は考えており(よくなればいいのですが)、ご主人さんがご健在の間は、普通に売るのが難しいと判断する結果となってしまいました(面倒な他の制度なら売れる可能性はありますが、ご家族にとってデメリットも多いです)。

 

 不動産会社や司法書士はお手伝いする立場。やれることはやったつもりだけど、せっかく声をかけてもらったのに新井さんご家族の役に立てなくてくやしい気持ちです。

 

 家が売れないのであれば、今後、施設や病院など生活のお金は、ご主人さん本人のお金ではなく、家族が出し合うようです。しかも、ご主人さんが健在の間は、引っ越したらずっと空家の管理をやり続けなくてはならない(体は元気です)。家を売ることは、ご主人さんが亡くなって相続で名義を変更するまでできない。

 

 今後、土地80坪で立派な庭がある、建物45坪の大きな家を、誰が時間と労力を使って、管理し続けるのでしょうか?家族には大きな負担になりませんか?(だから新井さんご家族はどうにかしたかったのですが)。私には、「3年前なら判断能力的には、やれただろうなぁ」っていう思いが残りました。

 

これは新井さんご家族に限ったことでしょうか?

 

 お役に立てることはありませんか?「あの時やっていたら」と後悔しないでください。ご相談お待ちしています。相談は無料です。

 

トーショク 舞草亮

 

追伸

似た取引に、あなたの家を不動産会社が買取って、家賃はかかりますが、あなたが入居者となりそのまま住み続けることができるリースバックという取引があります。このリースバックは売る金額が極端に低くなるのが特徴です(一般的な不動産会社の買取り金額よりも低く)。それでも条件的に合えばいいのですが、条件的に合う人はほとんどいません。ご注意ください。


トーショク

舞草 亮

まいくさ  りょう

 

1976(昭和51)年

10月1日生 辰年

177㎝77㎏(靴26.5㎝)

所沢出身

 

若草幼稚園 上新井小 小手指中出身。高校時代は毎日、新所沢の駅から学校に通っていました。子供のころは北所沢町にある剣道道場(マルハ啓道館)に通っていました。所沢では上新井、椿峰、山口、松葉町に住んだことがあります。

 不動産歴23年。宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士・不動産コンサルティングマスター。ちなみに上海で5年仕事をしていたので中国語(HSK6級・HSK口試高級)が少し話せます。




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